指輪の基礎知識
結婚指輪の素材は何がいい?9種類の違いを徹底比較
結婚が決まったら、両親への挨拶や顔合わせなどやらなければならないことがたくさんあります。結婚指輪探しは、結婚が決まったらやるべきことのひとつです。しかし、素材やデザインがさまざまでどういったものを選べばよいかわからないという方もいるでしょう。
ずっと使い続けるものだからこそ、耐久性やアレルギーの有無なども気になります。
本記事では、これから結婚指輪を購入する方へ向けて、結婚指輪の素材の種類や選び方について詳しく解説します。定番素材のプラチナや、海外で主流のゴールドのほか、レアメタルなどの新しい素材まで紹介しているため、参考にしてください。
目次
結婚指輪の素材の種類
結婚指輪の素材の種類は、主に「プラチナ」「ゴールド」となり、その他「ジルコニウム」「タンタル」「チタン」「パラジウム」「ステンレス」「シルバー」「木製」を含めた9つです。
これまで日本ではプラチナ素材が定番とされていました。しかし、最近では好みのデザインやライフスタイルに合わせたさまざまな素材が選択できます。素材だけでもいくつもの選択肢があるため、お互いに適したものを選びましょう。
以下では、それぞれの素材の違いや特徴を詳しく解説します。
プラチナ
プラチナは、耐久性に優れており、長年使用していても変色や変形が起こりにくい素材です。柔らかく加工しやすい素材のため、繊細なデザインも表現できます。
白金族元素(はっきんぞくげんそ)のひとつで、その白さが純白の花嫁にふさわしいとされ、希少価値が高いため、日本では伝統的な結婚指輪の素材として選ばれます。また、金属アレルギーが起こりにくい素材のため、肌が敏感な方も身につけやすいです。
明るい白さの素材を選びたい方や伝統的な素材を好む方、肌が敏感な方に向いています。
プラチナは柔らかい素材のため、耐久性を高めるためにプラチナにパラジウムなどのほかの素材を混ぜて強度を上げることが多いです。プラチナの割合は「Pt〇〇(数値)」で表されます。
Pt900と記載されているものは、プラチナ90%・混合物10%という割合で、数値が大きいほどプラチナの純度が高いです。
プラチナの純度が低くなると、見た目の美しさが損なわれると心配される方もいますが、Pt850(プラチナ85%)~Pt900(プラチナ90%)の合金は、見た目の美しさと強度のバランスがよく、日常的に身につける結婚指輪に向いています。
ゴールド
ゴールドもプラチナと同じくらい耐久性に優れていて、柔らかく加工しやすい素材のため繊細なデザインも表現できます。2020年頃より金の価格が高騰し、プラチナ価格との逆転現象が起きていますが、基本的にはプラチナよりも希少価値が低いため、値段を抑えられるでしょう。
また、ゴールドカラーは華やかでおしゃれな印象を与えてくれます。さらに、純金にほかの素材を混ぜるとホワイトゴールドやピンクゴールド、イエローゴールドというようにゴールドの色合いを変化させられるため、よりデザイン性の高い結婚指輪をお求めの方に向いています。海外では、ゴールドの結婚指輪が選ばれる傾向にあります。
プラチナ同様にゴールドも柔らかい素材のため、日常的に身につける結婚指輪ではほかの素材と混ぜて強度を上げることが多いです。
ゴールドの割合は「K〇〇(数値)」または「〇〇(数値)金」で表されます。K24・24金は純金99.99~100%、K22・22金は純金91.7%・混合物8.3%、K18・18金は純金75%・混合物25%、K14・14金は純金58.5%・混合物41.5%、K10・10金は42%・混合物58%という割合です。
日本では、美しさと強度を兼ね備えたK18・18金素材の結婚指輪が一般的です。
ジルコニウム
ジルコニウムは、光沢のある銀色の素材ですが、化学反応によってさまざまなカラーやグラデーションを表現できます。強度と耐食性が高く、丈夫な素材のため、日常的に身につけても傷がつきにくいです。
ほかの素材と大きく異なる点は、発色のバリエーションによるデザインです。結婚指輪のほとんどは銀色または金色ですが、ジルコニウムは青色やピンク色、オレンジ色などさまざまなカラーに発色するため、色鮮やかで個性的なデザインに仕上げられます。
表面全体を青色にしたい、アームの一部にラインで緑色を入れたい、ピンク色のグラデーションにしたいなど、デザインのアイデアは無限大です。ほかにはない、2人だけのデザインの結婚指輪を身につけたい方に向いています。
また、医療器具や歯のインプラントなど医療現場でも使用されるアレルギーフリー素材のため、肌が敏感な方も安心です。
タンタル
タンタルは、黒い色調が特徴的な素材で、素材そのものがダークカラーのため、長く使用していても変色することがありません。また、ずっしりとした重さが特徴的で、名前はスウェーデンで「重い石」を意味し、ギリシャ神話の神様「タンタロス」に由来しています。
酸や摩擦に強く耐久性があるためジュエリーに適した素材ですが、ダイアモンドに匹敵するほどの硬度があり機械切削が難しいため、取り扱うショップは限られています。さらに、宇宙で2番目に少ないレアメタル素材で希少価値が高いうえに、近年人気が高まっていることもあり、価格高騰の傾向が強まっています。
珍しい素材で結婚指輪を作りたいという方や、大人っぽく重厚感のある素材を好む方に向いています。また、医療現場では人工骨や人工関節などにも使用されており、安全性が高いため、肌が敏感な方も身につけやすいです。
チタン
チタンは光沢のある銀色の素材で、軽いうえに強度が高く傷がつきにくい素材です。重さはプラチナの4分の1程度のため、普段アクセサリーを身につけていない方でも違和感なく身につけられるでしょう。
チタン素材は、飛行機やロケットなどの部品にも使用されるほど高強度です。酸や摩擦のほか、熱にも強いためキャンプやアウトドア好きな方にも向いています。また、タンタル同様に人工骨や人工関節などにも使用されている素材のため、肌が敏感な方も身につけやすいです。
硬度のある素材のため繊細なデザインの表現は難しいものの、表面を熱加工することでさまざまなカラーやグラデーションに仕上げられます。
パラジウム
パラジウムは、プラチナのように白い発色が美しいうえに、価格が手頃なものが多く、購入しやすい素材です。
プラチナと非常に見た目が似ているため、結婚指輪の素材として需要が高まっており、価格高騰の傾向が強まっています。また、プラチナと比べると軽いため、違和感なく身につけられるでしょう。
耐久性に優れているため、プラチナやゴールドなどの混合物としても利用されています。混合物に適している利点を活かして、何種類もの素材を組み合わせたデザインにして、ほかには見られないふたりだけのデザインに仕上げることも可能です。
ステンレス
ステンレスもプラチナによく似た見た目の素材で、サビにくく硬度があるため傷がつきにくいです。また、価格がリーズナブルな点も人気の理由のひとつです。
ステンレスのなかでも最高級ランクのサージカルステンレスは、医療用メスやハサミ、ボディーピアスなどにも使用されており、ステンレス素材のなかでもよりアレルギーが起こりにくいとされています。サージカルステンレス素材も結婚指輪などのアクセサリーに使用可能です。
価格がリーズナブルなため指輪の地金部分にかける費用を抑えて、宝石などその他の部分に費用をかけたいという方に向いています。
シルバー
シルバーはプラチナと同様の銀白色で、プラチナより希少価値が低いため、お手ごろな価格で購入できます。
プラチナと見た目が似ていますが、プラチナは白く輝き純度が高くなるほど輝きが控えめになるのに対し、シルバーは光の反射率が高く、より明るく白く輝きます。肌馴染みがよく、クールな印象を与えてくれるため、男性向きのかっこいいデザインにも向いている素材です。
また、お手ごろな価格のため、日常的に高価なアクセサリーを身につけることに抵抗がある方にもおすすめです。ファッションリングとしても人気の高い素材で、気軽に身につけられるため、記念日ごとに買い替えもしやすいでしょう。
ただし、硫化による変色が起こりやすく、シルバーの結婚指輪を身につけたまま温泉に入ると黒ずんでしまうため、メンテナンスの面からもあまり結婚指輪向きではなく、扱いには注意が必要です。
木製
最近では、木でできた結婚指輪を選択する方も増えています。これまで、結婚指輪=貴金属という考え方が一般的でしたが、ジルコニウムやパラジウムといった比較的新しい素材を選択することも珍しくはなく、金属以外の選択肢もあります。
また、結婚から5年目は木婚式(きこんしき・もっこんしき)という記念日です。木婚式は「新婚と呼ばれる期間が終わり、未熟だったふたりが夫婦として1本の木になる」などの意味が込められており、木にちなんだプレゼントを贈りあう習わしがあります。
そのため、5年目の結婚記念日に新たに木製の結婚指輪を贈りあうこともあります。
木は素材によって風合いが異なり、木の模様はひとつとして同じものがありません。そのため、個性的な指輪を探している方におすすめの素材です。カジュアルになりすぎないようゴールド素材と掛け合わせたり、宝石を埋め込んだりするデザインも人気です。
サプライズプロポーズを検討している方には、DIAMOND DOT LABの「プロポーズリングサービス」をおすすめします。プロポーズはサプライズで行い、プロポーズ成功後、2人で好みのデザインやサイズをお選びいただけます。即日お渡し可能なため、ぜひ一度ご覧ください。
結婚指輪の素材の選び方
前項では結婚指輪の素材の違いや特徴について解説しましたが、素材の種類だけでも数多く、どれを選べばよいか分からないという方もいるでしょう。
そこで、結婚指輪の素材選びに迷っている方へ向けて、素材選びの基準を解説します。
金属アレルギーの有無
結婚指輪は日常的に身につけるもののため、金属アレルギーの有無を理解しておく必要があります。金属アレルギーは、その名のとおり金属に対するアレルギーで、アクセサリーに触れている部分が赤くなったり、かゆくなったりします。
金属アレルギーの心配がなく身につけられるのは、ジルコニウムやタンタル、チタンなどの医療現場でも使用されている素材や、木製です。ただし、これらの素材でもアレルギーが発症する可能性はゼロではありません。
普段アクセサリーを身につける機会がない方や、これまでにアクセサリーでかぶれてしまったことがある方は、結婚指輪の購入前に皮膚科でアレルギーテストを受けてみることをおすすめします。
素材だけでなく、自分自身に金属アレルギーの有無があるかどうかを理解すると、アレルギーへの不安は解消されるでしょう。
色味
それぞれの素材には機能性による違いのほか、色味(見た目)の違いも大きく、色味で選ぶのもおすすめです。
たとえば、プラチナはパッと明るい白銀が魅力的で、ゴールドは肌なじみがよく、ジルコニウムはカラーバリエーションが豊富です。
また、素材そのものの色味はもちろん、自分の肌の色味にあわせて選ぶのもしっくりきやすくおすすめです。黄みがかったイエローベースの方は、ゴールドカラー(金色)のアクセサリーが向いているとされており、青みがかったブルーベースの方は、シルバーカラー(銀色)のアクセサリーが向いているとされています。
気になる素材は実際に自分の指にあててみて、比較するとより完成イメージを想像しやすいでしょう。
ペア感
結婚指輪は、夫婦ふたりの絆を日常的に感じられるものです。円の形をした指輪は、永遠や途切れることのない愛を象徴します。そのため、素材選びではペア感を重視して選んでみてはいかがでしょうか。同じ素材や色味のものを選べば、より夫婦の絆を感じやすいでしょう。
しかし、結婚指輪は同じ素材や色味を選択しなければならないという決まりがないため、夫婦で異なる素材や色味を選ばれる方も少なくはありません。異なる素材を選択する場合は、デザインやコンセプトを統一するとよいでしょう。
また、異なるデザインやコンセプトでも内側におそろいの刻印をしたり、2本の指輪が重なるとひとつのデザインに仕上がったり、2人だけの統一感を持たせるのもおすすめです。
結婚指輪は素材以外にも価格が変動します。こちらの記事では、結婚指輪の相場について解説しています。平均金額と価格が変動するポイントも取り上げているため、ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
結婚指輪の素材は、主にプラチナ・ゴールドとなり、その他ジルコニウム・タンタル・チタン・パラジウム・ステンレス・シルバー・木製を含めた9つです。素材により色味や見た目が異なるだけでなく、耐久性やアレルギーの有無などの特徴も異なります。
結婚指輪は日ごろから身につけるもののため、デザインだけでなく、耐久性やアレルギーの有無にも気をつけて選びましょう。
DIAMOND DOT LABでは、長くご使用できるように、厳選した素材を使用しており、サイズや変形のお直しや石の留め直しなどのアフターサービス、リペアも行っています。知識豊富なスタッフが対応するため、デザインやアレルギーの心配をされている方もご安心してお選びいただけます。
結婚指輪でお悩みの方は、ぜひ一度ご来店ください。