ラボグロウンダイヤモンド
ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの違いとは?定義や価格面から解説
結婚指輪や婚約指輪を選ぶとき、長く愛用できる美しいジュエリーを手に入れたいと考える方は多いものです。
とくに最近は、ラボグロウンダイヤモンドやモアサナイトといった新しい選択肢に注目が集まっています。どちらもよく似た見た目を持ちながら、その本質は大きく異なります。
そこで本記事では、両者の違いを成分や価格、輝きの特徴といった観点から分かりやすく説明します。初めて選ぶ方でもスムーズに理解できるよう、ポイントを押さえて整理しました。
【この記事のポイント】
- ラボグロウンダイヤモンドは炭素でできた本物のダイヤモンド。モアサナイトは炭化ケイ素でできた別の宝石
- 価格はラボグロウンダイヤモンドが天然の約3分の1、モアサナイトが約10分の1
- エシカル性、美しさ、耐久性など、こだわりポイント別の選び方を解説
目次
ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの違い
両者は「人の手によって生み出される宝石」という共通点がありますが、成分や性質は根本的に異なります。ひとつずつ見ていきましょう。
ラボグロウンダイヤモンドとは
ラボグロウンダイヤモンドは、研究所で成長したダイヤモンドです。天然ダイヤモンドとまったく同じ炭素の結晶構造を持ち、化学組成や物理的な特性も一致している、正真正銘の「本物のダイヤモンド」です。
生成方法には、主に2つのタイプがあります。HPHT法は、地球内部のマントル環境を再現し、高温と高圧によって炭素を結晶化させる方法です。一方、CVD法はメタンガスなどを利用し、ダイヤモンドを層のように積み重ねて成長させる技術です。
どちらの方法も製造環境が厳密に管理されているため、不純物が少なく、透明度の高いダイヤモンドを安定して作り出せます。品質は天然ダイヤモンドと同じく4C(カラット、カラー、クラリティ、カット)で評価され、鑑定書も発行されます。
モアサナイトとは
モアサナイトは、1893年に隕石の中から発見された鉱物です。天然のモアサナイトは地球上ではほとんど産出されないため、現在流通しているものはすべて人工合成されたものです。
重要なのは、モアサナイトは人工ダイヤモンドではないという点です。主成分は炭化ケイ素であり、ダイヤモンドの炭素とは化学組成上、別の構造をしています。独自の特性を持つ別の宝石として位置づけられています。
モアサナイトの最大の特徴は、その輝きの強さです。光の分散率がダイヤモンドの約2.5倍あり、虹色に輝く華やかな煌めきを放ちます。モース硬度は9.25とダイヤモンドの10には及びませんが、非常に高い硬度を持っています。
ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトの価格面における違い
価格は、宝石を選ぶ上で大きな判断材料になります。どちらも天然ダイヤモンドより手頃に手に入りますが、価格帯にははっきりとした違いがあります。
ラボグロウンダイヤモンド
ラボグロウンダイヤモンドの価格は、同じ品質の天然ダイヤモンドと比べて約3分の1から2分の1程度です。1カラットあたりの目安は約15万円から40万円程度と幅がありますが、これはカラーやクラリティなどのグレードによって変わります。
天然ダイヤモンドは、採掘や流通にかかるコストが大きく、希少性も価格に影響します。それに対して、ラボグロウンダイヤモンドは製造技術が発達したことで安定した供給が可能になり、コストを抑えられるようになりました。
本物のダイヤモンドとしての品質や輝きを保ちながら、予算を抑えられる点は大きな魅力です。より大きなカラットや高いグレードを選びやすく、品質とサイズの両方にこだわりたい方によく向いています。
モアサナイト
モアサナイトは、さらに手頃な価格設定が特徴です。天然ダイヤモンドの約10分の1以下、1カラットあたり約2万円から5万円程度で購入できます。
この価格の安さは、製造プロセスの違いによるものです。モアサナイトの製造にかかるエネルギー消費量は、ラボグロウンダイヤモンドの約100分の1以下とされており、製造工程がシンプルで効率的なため、高品質な製品を安定供給できます。
圧倒的なコストパフォーマンスを求める方や、予算を抑えながらも大きな宝石を身につけたい方にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。
こだわりポイント別おすすめのジュエリー
どちらを選ぶかは、何を重視するかによって変わります。
ここでは、以下の3つの観点から、それぞれに適した選択肢をご紹介しましょう。
- エシカル性を重視する場合
- 美しさやデザインを重視する場合
- 耐久性を重視する場合
エシカル性を重視する場合
環境や人権への配慮を大切にしたい方にとって、ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトはどちらも有力な選択肢です。どちらも採掘を必要としないため、環境破壊や紛争の資金源になるリスク、児童労働といった社会的な問題と距離を置くことができます。
ラボグロウンダイヤモンドは、天然ダイヤモンドの採掘に比べて環境負荷を大きく抑えられる点が特徴です。管理された環境で成長するため、森林伐採や水質汚染といった影響を心配する必要がありません。
一方、モアサナイトは製造時のエネルギー消費量がラボグロウンダイヤモンドの約100分の1以下という、さらに低い環境負荷を実現しています。
本物のダイヤモンドとしての価値や信頼性まで求める場合はラボグロウンダイヤモンド、できるかぎり環境負荷を抑えたい場合はモアサナイトが向いています。
美しさやデザインを重視する場合
輝きのニュアンスや外観の印象には、はっきりとした違いがあります。どちらを選ぶかで、指輪全体の雰囲気も大きく変わります。
モアサナイトは、分散率がダイヤモンドの約2.5倍といわれており、強い虹色のきらめきが特徴です。光を受けるたびに七色の輝きが生まれ、華やかで個性的な印象を演出します。
一方、ラボグロウンダイヤモンドは、天然ダイヤモンドと同じ白く落ち着いた上品な光沢を持っています。虹色の輝きは控えめで、クリアで洗練された美しさが魅力です。
婚約指輪や結婚指輪のように特別なジュエリーでは、時代を超えて愛される普遍的なエレガンスが求められます。フォーマルな場面で身につけることを考えると、ラボグロウンダイヤモンドの上品な輝きは多くの方にしっくりと馴染みます。世代を超えて受け継ぐジュエリーとしてもふさわしい選択といえるでしょう。
耐久性を重視する場合
長く使える指輪を選びたい方にとって、耐久性はとても大切な基準です。毎日身につけるものだからこそ、傷つきにくさや輝きの持続性は欠かせません。
ラボグロウンダイヤモンドは、モース硬度10という地球上で最も高い硬度を持っています。この硬さは、表面が傷つきにくく、長い年月を経ても輝きを保ち続けることを意味します。日常生活の中でぶつけたりこすれたりしても、簡単には傷がつきません。
モアサナイトもモース硬度9.25と非常に高い硬度があり、普段使いには十分な強さがあります。安心して毎日身につけられるレベルです。
ただし、婚約指輪や結婚指輪のように「これから先もずっと使い続ける」ことを前提にすると、最高硬度を持つラボグロウンダイヤモンドの方が適しています。何十年、さらにその先まで輝きを保ち続けられる耐久性は、大切な思い出を未来へつなぐジュエリーにふさわしいといえるでしょう。
まとめ
ラボグロウンダイヤモンドとモアサナイトは、どちらも人の手で生み出された美しい宝石ですが、その性質は大きく異なります。ラボグロウンダイヤモンドは天然ダイヤモンドと同じ炭素でできた本物のダイヤモンドです。一方、モアサナイトは炭化ケイ素で作られた、独自の魅力を持つ宝石です。
長く使える指輪を選びたい方には、最高硬度を持ち、本物のダイヤモンドとしての価値を備えたラボグロウンダイヤモンドが向いています。耐久性だけでなく、世代を超えて受け継ぐにふさわしい信頼性も兼ね備えています。
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