ラボグロウンダイヤモンド
ラボグロウンダイヤモンドの作り方とは?メリットや選び方も解説
ラボグロウンダイヤモンドは研究室で生み出される本物のダイヤモンドです。天然ダイヤモンドより手の届きやすい価格で、高品質なダイヤモンドを選べる選択肢として注目されています。
どのように作られているのか。そして本当に天然ダイヤモンドと同じ品質なのか。こうした疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
この記事ではラボグロウンダイヤモンドの製造方法からメリット、さらに購入時の選び方まで順を追って丁寧に解説します。作り方を知ることで品質の根拠やエシカルな側面を理解でき、より安心して選べるようになります。
目次
ラボグロウンダイヤモンドの作り方
ラボグロウンダイヤモンドの製造方法には大きく分けて2つの技術があります。どちらの方法でも、天然ダイヤモンドと同じ化学的な性質と物理的な特性を持つ本物のダイヤモンドが生まれます。
【主な製造方法】
- HPHT:天然ダイヤモンドの生成環境を再現する方法
- CVD:炭素ガスを用いて層状に成長させる方法
HPHT
HPHT法(High Pressure and High Temperature)は、天然ダイヤモンドが地球内部で生成される環境を人工的に再現した製造方法です。
精製された純度の高いグラファイト(炭素)を原料とし、約1,300〜1,600℃の高温と、約5〜7GPaという強烈な圧力の環境下に置きます。この圧力は人のつま先に象を80頭乗せるのに等しいほどの強さです。鉄・ニッケル・コバルトなどの金属が触媒として使用され、炭素原子が結晶化していきます。
天然ダイヤモンドは何億年という時間をかけてゆっくり成長しますが、HPHT法では数週間で結晶を成長させることができます。こうして生まれた原石は立方八面体の形をしており、1950年代から研究が続く歴史ある技術として知られています。
CVD
CVD法(Chemical Vapor Deposition)は、化学反応を利用してダイヤモンドを育てる製造方法です。
まず薄くスライスしたダイヤモンドの種結晶を真空チャンバーの中に置き、メタンなど炭素を含むガスを流し込みます。さらにマイクロ波エネルギーを加えて約700〜1,000℃で加熱すると、ガスはプラズマ状態になり、炭素原子が種結晶の表面に降り注ぎます。
炭素原子が一層ずつ積み重なるように結晶が成長していき、通常3〜4週間ほどで原石が育ちます。完成した原石は立方体に近い形をしており、HPHT法より低い温度と圧力で生成できるため、必要なエネルギーが少なく済みます。純度の高い大粒でクリアなダイヤモンドの生成に適しています。
どちらの方法で作られたダイヤモンドも、カッティングと研磨を経てジュエリーへと仕上げられます。
ラボグロウンダイヤモンドのメリット
ラボグロウンダイヤモンドには、さまざまな魅力があります。
- 同じ予算でより高品質で大きなダイヤモンドが選べる
- 品質が安定している
- エシカルである
こうした複数のメリットが重なることで、ラボグロウンダイヤモンドは心強い選択肢となるでしょう。
同じ予算でより高品質で大きなダイヤモンドが選べる
ラボグロウンダイヤモンドの最大の魅力は、価格の手頃さです。天然ダイヤモンドと比較すると、同じ品質のラボグロウンダイヤモンドは約2分の1〜3分の1の価格で購入できます。
この価格差は、採掘にともなう膨大なコストや複雑な流通工程が不要であることが理由です。天然ダイヤモンドは鉱山での採掘、選別、輸送など多くのプロセスを経て市場に届きますが、ラボグロウンダイヤモンドは研究室で計画的に生産できるため、効率的にコストを抑えられます。
たとえば、天然ダイヤモンド1カラットが100万円~150万円する場合、同等品質のラボグロウンダイヤモンド1カラットは15万円~20万円程度です。予算15万円以内でも、0.5カラット以上の大粒で高品質なダイヤモンドを選べる可能性がぐっと高まります。
品質が安定している
ラボグロウンダイヤモンドは、厳密に管理された環境で育つため品質が安定しています。
天然ダイヤモンドの約98%には窒素やホウ素などの不純物が含まれており、これらは透明度や色味に影響を与えます。一方、ラボグロウンダイヤモンドは製造環境をコントロールできることから不純物が入り込みにくく、天然ダイヤモンドのなかではわずか2%しか存在しないType IIaという高い品質を実現できるのです。
複数のダイヤモンドを組み合わせるエタニティリングのようなデザインでも、すべての石がそろった輝きを放つため、美しく調和のとれたジュエリーに仕上がります。
エシカルである
ラボグロウンダイヤモンドは、環境や社会に配慮したサステナブルな選択肢として注目されています。
天然ダイヤモンドの採掘では、土壌汚染や二酸化炭素の排出、自然環境や生態系への影響など、さまざまな環境問題が懸念されます。また児童労働や低賃金、劣悪な作業環境といった人権問題に加え、紛争地域で採掘された「紛争ダイヤモンド」の問題も完全には解消されていません。
その点、ラボグロウンダイヤモンドは採掘を必要としないため、こうした問題と無縁です。製造時には電力を使用しますが、採掘にともなう環境負荷と比べると格段に負担が小さく、より環境に優しい選択といえます。
ラボグロウンダイヤモンドの選び方
ラボグロウンダイヤモンドを購入する際には、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。
- 品質
- 鑑定書が付いているか
- 信頼できるメーカーであるか
初めて購入する方でも失敗しないよう、品質の見極め方と信頼できるお店選びについて解説します。
品質
ラボグロウンダイヤモンドの品質は「4C」という国際基準で評価されます。4Cとは、カット(Cut)、カラー(Color)、クラリティ(Clarity)、カラット(Carat)の4つの要素を指します。それぞれの要素を理解し、予算内でバランスよく選ぶことが重要です。
カット
カットはダイヤモンドの輝きを左右する最も重要な要素です。Excellent、Very Good、Good、Fair、Poorの5段階で評価され、最高評価のExcellent以上を選ぶことで、ブリリアンス(白い輝き)、ファイア(虹色の輝き)、シンチレーション(きらめき)を最大限に楽しめます。
カラー
カラーはダイヤモンドの地色を評価する基準で、完全な無色のDから黄色味を帯びたZまで23段階で評価されます。最上級のカラーグレードであるDや、それに次ぐE、Fがおすすめです。
不純物が少なくクリアな傾向にあるラボグロウンダイヤモンドであれば、カラーのグレードを下げることなく予算内で理想のダイヤモンドを選べます。
クラリティ
クラリティはダイヤモンドの内包物や表面の傷を評価する基準です。10倍の顕微鏡で観察して判定され、FLからIまで11段階に分類されます。
肉眼では最高級のFLやIFとVVSやVSクラスの違いはほとんどわかりません。予算を重視する方には、VS2以上を基準とすることをおすすめします。
カラット
カラットはダイヤモンドの重さを表す単位で、1カラットは0.2グラムに相当します。カラット数が大きくなるほど価格も上昇しますが、ラボグロウンダイヤモンドなら予算内で理想のサイズを実現できます。
婚約指輪であれば将来、年齢を重ねた手元にも映える0.5カラット以上がおすすめです。
鑑定書が付いているか
鑑定書(ダイヤモンド・グレーディング・レポート)の有無を必ず確認しましょう。ラボグロウンダイヤモンドは新しい市場であるため、品質評価なしで販売されるケースもあります。
IGI(国際宝石学会)やGIA(米国宝石学会)、CGL(中央宝石研究所)など、国際的に認められた鑑定機関が発行する鑑定書を確認することが重要です。購入前に鑑定書の有無を確認し、不明点があれば販売店に質問しましょう。
信頼できるメーカーであるか
ラボグロウンダイヤモンドは人の手によって作られるため、どのようなメーカーや販売店から購入するかも重要です。
会社の理念や取り組み、サステナビリティへの姿勢、品質管理体制などを確認しましょう。サステナビリティ認証を取得しているメーカーや、日本グロウンダイヤモンド協会の会員であることも確認ポイントです。
DIAMOND DOT LABは、ラボグロウンダイヤモンド専門店として高品質なダイヤモンドを適正価格で提供しています。日本グロウンダイヤモンド協会の会員でもあり、信頼性の高い選択肢です。ぜひお気軽にご相談ください。
まとめ
ラボグロウンダイヤモンドは、HPHT法とCVD法という2つの科学的な製造方法によって生み出される本物のダイヤモンドです。
同じ予算でより高品質で大きなダイヤモンドを選べること、品質が安定していること、環境や社会に配慮したエシカルな選択であることが大きな魅力です。選ぶ際には4Cの基準を理解し、鑑定書の有無や信頼できるメーカーかどうかを確認することが重要です。
DIAMOND DOT LABでは、厳選された高品質なラボグロウンダイヤモンドを豊富に取り揃えております。ご予算やご希望にあわせて、専門スタッフが最適なダイヤモンド選びをサポートいたします。
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